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最後にものを言うのは人間としての総合力~川上二三子『99歳、現役です!』を読んで

さて、久々の更新。
気づけば、およそ1年が経っていた。
むむっ。
この間、何をしていたのか……。
そこそこ書いたり、そこそこ読んだり。
いろいろと中途半端。
むむっ。

最近読んだ本。
『99歳、現役です!―最高齢ニッセイ・セールスレディーの生きかた働きかた―』(川上二三子)、これはよかった。
文字の量がそんなにないので、極度の遅読を自認する私でも、どうだろう、2時間ほどで読めたので、たぶん普通の人なら1時間ぐらいで読めるんじゃないかな。
印象的だったのは、周りの人への感謝の言葉が、何度となく繰り返されること。
やはり、長く活躍し、成果をあげ続ける人って、そうなんだな。
周りの人の協力なくしてはありえないし、周りの人が自然と協力したくなる、人柄、あるいは人徳が、その人をそうやって押し上げる。
すべてを自分の手柄に帰するような人だったら、周りも嫌気がさして、そんなふうに喜んで協力してくれはしない。
才能があろうが、能力が高かろうが、最後にものを言うのはやっぱり人間としての総合力なのだ。
それを改めて感じさせる一冊。
よし、私も負けずに生涯現役を目指しますぜ。
エイエイオー!

99歳、現役です! 最高齢ニッセイ・セールスレディーの生きかた働きかた 単行本(ソフトカバー) – 2020/1/18
川上 二三子 (著)
99歳、現役です!

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テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

Kindle本デビューしてみた。

さてさて、やたらと「書く、書く」と息巻くばかりで、なかなか実際には筆の進まない今日この頃ではありつつ。
ひとまず、Kindle本デビューしてみた。
何年か前に書いた短編小説をアップし、販売を開始した。
アカウントをつくるところから始め、表紙の画像を、ごく簡素なものだが作成したり。
簡単と言えば簡単だったが、そこそこ手間はかかった。
やり方は、ネット上でいろいろな人がアップしてくれているから、それらを参考にした。
人によって違うことを言っている場合もあって、自分としては大きかったのは、データはワード形式のまま、特に難しい変換作業等もなくアップロードできたこと。
また、表紙画像はキャンバスという無料で使えるアプリケーションを使用した。
今後も、新作も書きつつ、詩集や書評なども電子書籍として出してみたい。
ちょっとだけ、世界が広がったような、伸びやかな気分を味わっている。
詳しい話は、参考になるかもしれないので、また後述したい。

テーマ:文学・小説 - ジャンル:小説・文学

2020年を振り返り、2021年に向けて決意を固める。

今年一年を振り返って思うのは、何とも中途半端な一年だった、ということ。
これもやろう、あれもやろう、と考えていたことの、おそらくせいぜい1割程度しか達成できていない。

例えば、英語。
おととし、ようやく、ついにTOEICで900点超えを果たし、945点を達成。
その翌年の去年、907点まで下がったが、からくも900点超をキープ。
今年はそうもいかないだろう、かなり下がるだろうとは思ったものの、受けた時の手応えでは「875点ぐらいかな」という感触だった、にもかかわらず、蓋を開ければ840点まで下がっていた。

職場では、とある試験を受ける機会に恵まれたが、一次試験であえなく敗退。
二次までは進みたかったのだが、何とも冴えない結果に終わった。

勉強も、進まず。ついていくのが精一杯。遅れ気味、遅れがち。ゼイゼイ。
観るべきもの、聴くべきもの、機会を逸しているうちに、取り返せないまま日々は流れていく。

おととし、ある文学賞の佳作に入ったが、去年は一次選考通過にとどまった。
今年もどうやら同じ結果に終わりそう。
最終選考に残っていれば年内に連絡が来るはずで、それが来ていないということは、たぶん。

何から何まで、ダメダメで、なんら成長できなかったように、思えてくる。

――という、ネガティブな振り返りはここまで。
以上は、できなかったことを、「できなかった」という視点から見たらこう見える、というお話。
実際は、やれたこともたくさんあった。

新しい仕事への挑戦もあった。
その中で、成長もした。
やりがいも感じた。
来年は、ますます頑張らねばならない。
やるぞ。闘志。

反省からの、教訓。
もう少し、いろいろちゃんとしよう。いろいろというのは、つまり、人として。つまり、人間としての成長。精神的に、もっと、ちゃんと。
自分のことを考えすぎ。
来年はちゃんと、周りの人を生かすこと、伸ばすこと、長所を発揮して貢献してもらい、それぞれに自己重要感を高めてもらうこと。
そういうの、ちゃんと考えよう。
心を広く、おおらかに、長い目で、温かく。
そういう、ちゃんとした大人を目指そう。

それから、今年果たせなかったもろもろのことについて、もう少し勤勉に、きちんとやっていこう。
ついついサボるのは、志が低いからでもあり、習慣化が甘いからでもある。
志をしっかりと把持し、明確な目標を掲げ、習慣づけてメカニカルにこなしていくこと。
一日一日、進めていくこと。

小説を書くことは、諦めない。
だって、伝えたいことがあるから。どうしても伝えたい、私でなければ伝えられないことが、あるから。だから、書き続ける。

勉強もする。英語も、もっとちゃんとやる。
すべては、一つのところに収斂する。
伝えたい。伝えなくてはならない。
私が伝えたいのは、人には幸福になるための方法がある、ということ。
どんな人でも必ず幸福になれるし、その権利があるし、また、そうでなければならない。
幸福に生きる、ということは、絶対の正義だ。
誰もが、幸福にならなくてはならない。絶対に。
そのためなら私はどんなことだってする。

だから、書く。
そのために、学ぶ。経験を積む。考える。探る。あらゆることを試み、あらゆる手を尽くす。

それが、2021年の抱負だ。

およそ1年ぶりにTOEICの試験を受けたわけだが。

さて、恐ろしく久々の更新だが。
今日(2020年11月30日)は、およそ1年ぶりにTOEICの試験を受けた。
おそらくは前回より点数が下がることが見込まれたため、受けるのはひどく憂鬱で、しかしどうにか時間に間に合うべく会場へ向かった。
しかし、電車に乗り込んでから気づいた、忘れ物をしたことに。
そう、老眼鏡。
私は普段は眼鏡をかけないのだが、英語の試験の時だけは、老眼鏡を使用する。
視力は左右とも1.5をキープしているが、いかんせん、英語の文字となると、「b」なのか「h」なのか等々、ぼや~っとして見づらいのが現状だ。
日本語なら、多少ぼや~っとしていても、文字の形である程度推測できるのだが、英語ではそうもいかない。
ゆえに、ここ数年は、英語の試験の時のみ老眼鏡を使用するのが常となっている。
ところが今日は、受けるのが億劫、という気持ちとの闘いに気を取られすぎて、眼鏡のことまで気が回らなかった。
電車内でそのことに気づき、「終わった……」と思った私。
ただ、私は実は同じ老眼鏡を二つ持っていて、一つは持ち歩き用、一つは自宅に置いておく用、としている。
ほとんど使わないわりに二つ持っているのも変な話だが、購入した時は、もう少し頻繁に使うかと思い、そうしたのだ。
ところが、使わないままカバンに入れて持ち歩いていたほうが、ある時見てみると、壊れていた……。
片方のツルが、外れてしまっていたのだ。
なので、英語の試験の時には、自宅に置いておく用を持っていかねば、と思っていたところを、忘れて出てきた、というわけ。
でも、その壊れたほうの、カバンに入れて持ち歩いていたものが、壊れながらもカバンに入れっぱなしになっているのではないかと、念のため探してみた。
ないだろうな、いや、もしかしたら、と祈る気持ちで探したところ、あったあった、ありました。
もちろん壊れてはいるが、何かテープのようなもので補修すれば、今日のところは一時しのぎにはなる。
ぼや~っとしたまま受けることを考えれば、はるかにはるかにマシだ。
そしてテープといえば、私は「布ばんそうこう」というものを持ち歩いている。
セロテープのような形状で、必要な分だけちぎって使うものだ。
会場に着いてから、その布ばんそうこうを用いて、眼鏡の補修を試みたところ、何とか使用に堪えそうなところまで持っていくことができた。
試験官の若い女性は、はたして私のその滑稽な眼鏡に気づいていたかどうか。
とにかく、試験を無事受けることができた。
受け終えてみれば、あんなに受けたくない気持ちでいっぱいだった試験が、意外と楽しかったと思えた。
要は、クイズを解くような、パズルを解くような楽しさがある、と思うのだ。
私、こう見えて(いや見えてないけどさ)、パズル的なものって目がないのよね。
ジグソーパズルとか、なにげに好きだったりするのよね。
その同じノリもあって、TOEICの試験、やっぱり楽しい。
うんうん、楽しめた。
結果は、まあ、たぶんそりゃ前回より下がってはいるだろうけどさ。
でも、楽しめた。
また明日から頑張ろう。
いろいろあるけどさ。
つまんないなとか思うこともあるけどさ。
頭ボケ始めたかな、人生もう終わりかなとかいろいろ思う時もあるけどさ。
なんで私に無断でそんな大事なこと決めちゃってんの、ふざけんなよとか思う時もあるけどさ。
でもさ、曲がりなりにも健康だしさ。
仕事もあるしさ。
求められてるしさ。
感謝もされるしさ。
ありがたい話じゃん。
贅沢言うなよこれ以上、私。
与えられてるものに感謝しようよ、私。
んだんだ。
そうそう。
与えられてないものを数える暇に、どんだけ与えていけるかを考えようぜ、私。
よっしゃ、やったるJ!!

「声小さい族」の同志へ

行きつけの書店に、極端に声の小さい男性の店員さんがいる。
ほとんどささやき声で、半分ぐらいしか聞き取れない。
とはいえ、内容は「1540円になります」「カバーはおかけしますか」「袋にお入れしてよろしいですか」「1000円以上お買い上げの方にプレゼントの応募券を差し上げております」「まず大きいほう3000円と、500円のお返しになります」等、マニュアルどおりの言葉ばかりなので、半分も聞き取れれば支障はない。
動作はきびきびしているし、あたりも柔らかく、感じもいい。
だから、何の問題もない。

――何が言いたいかと言うと、要するに、「何となく嬉しい」ということなのだ。
同じ「声小さい族」の一員としてシンパシーを感じると共に、「うむ、頑張っているな。声が小さくとも、しっかりと社会人として生き延びているな。生き抜いているな」という頼もしさ、ある種の誇らしさめいたものを、感じるのだ。

そうだ。
声が小さくたって、生きていける。
顔がまずくたって、生きていける。
脚が短くたって、生きていける。
服がださくたって、生きていける。
歌が下手だって、生きていける。
頭が悪くたって、機転が利かなくたって、不器用だって、何だって、かんだって、生きてはいけるのだ。
かつ、幸福に生きることだって、可能なのだ。

なかなか直せない欠点をくよくよするより、人生にはもっとやるべきことがある。
人生の限りある時間を、もっと有意義に使いたいものだ。

「声小さい族」ではあるが、彼も、私も、どっこい生きてる。

認知症予防にはシークワーサーがいいらしい。

最近、もともと決して速くはなかった頭の回転が、ますますゆっくりになってきた気がして、「ボケ始めたかも……」と思っている、という件を医者の友人に漏らしたところ、「認知症の予防にはシークワーサーがいいよ」と教えてくれた。

早速、Amazonにて↓こちらを購入。

JAおきなわ シークヮ―サー100 果汁100% 500mlx6本セット

JAおきなわ シークヮ―サー100 果汁100% 500mlx6本セット

商品の説明
皮や種も丸ごと絞った、沖縄県産シークヮ―サー果汁100%のジュースです。保存料無添加です。
【シークヮ―サーの名前の由来】
沖縄の方言になります。「シー(酸っぱい)」 「クヮーサー(食べさせる)」
【主な栄養成分】
ビタミンC ビタミンB1 カロチン クエン酸 ノビレチン タンゲチレン
【ご使用上の注意】
シークヮーサーの性質上、未開封でも茶色に変色したり分離、沈殿する場合がありますが品質には問題ありません。
よく振ってからお使いください。
開栓後は必ず冷蔵庫に保存し、1~2周間を目安にお早めにお使いください。


ひとまず、お試しで、1本購入してみた。
もしよさそうなら、4本セットでより割安になるものもあるようなので、今後、検討したい。

JAおきなわ シークヮ―サー100 果汁100% 500mlx4本セット

JAおきなわ シークヮ―サー100 果汁100% 500mlx4本セット ボトル

1本500ミリリットルだが、一気に飲むものではなく、水や炭酸水で割って飲むらしい。

ちなみに、いつもなら、デフォルトで「お急ぎ便なら翌日配送」のチェックを外し、通常配送にするところだが、今回はそのチェックを外さなかった。
いち早く入手したいと思ったからだ。
ゆえに、明日、届く予定。

いつもはお急ぎ便のチェックを外す、というのは、そんなに急いで配送してもらわなくても構わない時まで急ぎの指定をしたら、配送の人が大変になりすぎてしまうだろう、という懸念があるためだ。
ネット通販やらメルカリやらで、配送の人たちの負担がすごく重くなっていると聞くので、少しでも軽減になれば、というわけ。
まあ、だったら通販を利用するなよ、と言われそうではあるが、気は心、ということで。

ん~、今から口の中が酸っぱ楽しみ~!!

2020年の年頭に当たり、抱負的なものを綴ってみる。

さて、2020年である。
新年の抱負、なるものを綴らねばなるまい。

まずは、小説を書く。シナリオを書く。
これまでも書き続けてはきたが、どうも真剣味が足りないというか、漫然と続けているだけで、あまり大したものが書けていない。
去年は、ある文学賞で佳作に入ったものの、それ以外はボツが続いている。
何となく、不完全燃焼感というか、行き詰まりを感じていた。
今年は心機一転、もっと自由に、もっと勢いに乗って、どんどん書いていこう、バンバンかたちにしていこう、と思う。
シナリオも、2時間の映画のシナリオを書こうとするから足がすくむのであって、もっと短い、せいぜい30分の短編のシナリオを、その代わり数多く書いていこう。
映像なり舞台なりで作品化したい若者は、数多くいる。
彼らはきっと脚本に、良質の脚本に、飢えている。求めている。ニーズはある。
需要と供給が相呼応して、きっと素敵な化学反応が起きる!

とにかく、書くこと。

それから、読むこと。
観ること。
話すこと。
聴くこと。
歩くこと。
動くこと。
そして、考えること。
見つめること。
立ち止まること。
深く自らの内に穿ち入ること。
世界を感じること。
世界と一つになること。
世界を愛すること。
世界を信じること。
世界に、働きかけること。発信すること。

抽象的ではあるが、これがひとまず今年2020年の年頭に当たっての抱負である。
具体的に一つ一つ、展開していこう。
またこのブログ上でも現状報告していく。
乞う、ご期待!!

辻村深月『傲慢と善良』を読んで

辻村深月先生は、好きな作家の一人だ。
本日、『傲慢と善良』を読了。

傲慢と善良 (朝日文庫) 文庫 – 2022/9/7
辻村 深月 (著)
傲慢と善良

内容紹介
婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。
その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。
生きていく痛みと苦しさ。その先にあるはずの幸せ──。
2018年本屋大賞『かがみの孤城』の著者が贈る、圧倒的な"恋愛"小説。

「人を好きになるってなんなんだろう」
「読み終わったあと、胸に迫るものがあった」
「生きていく中でのあらゆる悩みに答えてくれるような物語」

「この小説で時に自分を見失い、葛藤しながら、何かを選び取ろうとする真実と架と共に私たちもまた、地続きの自由へと一歩を踏み出すのだ」
――鳥飼茜さん(漫画家)

絶賛の声、続々。

とにかく、辻村先生の作品は、読み始めたら、ページをめくる手を止めることができない。
一気に読まずにはいられない。
どうなってしまうのか、どうなっているのか、どきどきしながら読み進め、いよいよ終盤に差しかかると、読み終えるのが惜しい気がして、ページをめくる速度をあえて遅くしてしまう。

後半部分で、ある写真館の話が出てくる。
そのくだりを読んでいて、あれ? これって前にどこかで聞いた話のような――と既視感を覚え、じきに思い出した。
そう、この写真館の話は、『青空と逃げる』にも出てきていた!
とても素敵な写真館およびそれにまつわる登場人物たちに、再び会うことができて、嬉しかった。
そんな、楽しいオマケ付き。

『朝が来る』は妊活がテーマだったが、今回は婚活。
妊活も、婚活も、当事者にしか分からない苦悩に満ちていて、それを丁寧に描き出してくれる辻村深月という作家の存在は大きく、その仕事は刮目すべきものだ。

読んでいて、心が痛むところも多かったが、特に後半部分は、心が解放されていく感じがあった。
人は、生きていける。
どれだけ失敗しても、どれだけ恥を塗り重ねても、そこからまた新しく、一歩を踏み出せる。
そして、結婚はきっと、よいものだ。
読んだら、結婚したくなる、かも。

朝が来る (文春文庫) 文庫 – 2018/9/4
辻村 深月 (著)
朝が来る

小手鞠るい『放課後の文章教室』を読んで

私は小説を書いている。
これまでに一度、とある文学賞で佳作を受賞したことがある。
年齢は50代。
普通ならここから小説家など目指さない。
でも私には書きたいことがある。
書かねばならないことがある。
だから書き続ける、つもり。

しかしいかんせん、我ながら下手だ。
少しでもうまくなりたい。
そう思い、手に取った一冊。

小手鞠るい『放課後の文章教室』
単行本(ソフトカバー) – 2019/8/1
小手鞠るい (著)
放課後の文章教室

内容紹介
SNS、感想文など、文章について、若い読者からの質問に著者が答えます。文章読本の形をとりながら、人生論にも通じるエッセイ。

内容(「BOOK」データベースより)
若い読者からの「文章について」「書くことについて」の質問に答えます。ツイッター・メールから読書感想文まで、書くことの楽しさとコツを教えます。小学校高学年から。

著者について
小手鞠るい
1956年岡山県生まれ。1993年『おとぎ話』が海燕新人文学賞を受賞。さらに2005年『欲しいのは、あなただけ』(新潮文庫)で島清恋愛文学賞、2019年『ある晴れた夏の朝』で日本子どもの本研究会作品賞、原作を手がけた絵本『ルウとリンデン 旅とおるすばん』(講談社)でボローニャ国際児童図書賞(09年)受賞。1992年に渡米、ニューヨーク州ウッドストック在住。主な作品に、『エンキョリレンアイ』『望月青果店』『思春期』『アップルソング』『優しいライオン やなせたかし先生からの贈り物』『見上げた空は青かった』『ある晴れた夏の朝』『星ちりばめたる旗』『炎の来歴』など。


読んでみて、いろいろ考えさせられた。
自分自身、小説を書く際に、あだやおろそかに言葉を選ばない努力はしていたつもりだったが、それでもやはり十分ではなかった。
そして、相手に何を伝えるにせよ、その根底には愛がなくてはならない。愛と尊敬と感謝(という言葉で書かれていたわけではないが、自分としての翻訳)。
書くことは、自分を書くことであり、自分の人生を書くことであり、自分の内面を明かすことである(これも自分なりの翻訳)。
分かっていたけれど分かっていなかったかもしれなかったことについて、再考を促された。
よい一冊だった。
何であれ、書きたいと思う人にはオススメ。

悪意に満ちた世界における「臼」~森絵都『最後は臼が笑う』感想~

とにかく、さっと読んでさっとブログを書いて、さっと寝よう。
そのために、短いものを。
そんな理由で選択したのがこちら。

最後は臼が笑う (Kindle Single) Kindle版
森 絵都 (著)
最後は臼が笑う

内容紹介
とてもひねりの効いた、一筋縄ではいかない大人のための恋愛短編。
確かに女と男は〝出会う〟のだが、そこから先が尋常ではない。
幸せの形は人それぞれとは言うものの……。

ヒロインは公務員の桜子、39歳。
人生このかた、ろくでなしの悪い男にひっかかり続けてきた関西人。
妻子持ちに騙され、借金持ちには貢がされ、アブノーマルな性癖持ちにいたぶられる。
ところが、桜子は「ろくでなしや、あかん奴や言われとる男に限ってな、どっかしら可愛いとこを持っとるもんなんや」と公言し、好んで吸い寄せられていく。
高校時代からの友人の「私」は、悪弊の連鎖を断つべく有志を募り、「桜子の男運を変える会」まで結成したが、当人は我関せずだから、どうしようもない。

ところがある日、解散して早十年を数える会に、桜子から緊急招集がかかる。
「一分の隙もない完全な悪」にとうとう出会ってしまったのだという。
〝完全な悪〟とはいったい何者か?

著者について
森 絵都(もり・えと)
東京都生まれ、早稲田大学卒。1990年、『リズム』で第31回講談社児童文学新人賞を受賞してデビュー。1995年、『宇宙のみなしご』で第33回野間児童文芸新人賞と第42回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞するなど、児童文学の世界で高く評価され、数々の賞を手にし、人気作家となった。中でも水泳の飛び込み競技を題材にした青春小説の長編『DIVE!!』(2000~)は4冊が刊行される人気シリーズとなった。初めて一般向け分野に挑戦した長編『永遠の出口』(2003)がベストセラーになり、2006年、短編集『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞を受賞。2017年には、塾経営者の半生を描いた長編『みかづき』で中央公論文芸賞を受賞した。他の作品に1995年に起きた阪神・淡路大震災の直前を描いた長編『この女』、『漁師の愛人』『クラスメイツ』等がある。


これは、何とも。
正直、私は楽しめなかった。
痛快、と思えばいいのかもしれないが、そこに至るまでがつらい。
こんな嫌な人って、本当にいそう。
でも、いてほしくない。
最後に天誅がくだるにしても、悪意に満ちた人間像をわざわざフィクションでまで読まなくていいかな。
現実世界に山のようにいるし、自分にだってあるし。
――まあ、しかし、「臼」だな。
悪意に満ちた世界で、「臼」であること、「臼」を見つけること、みんなで「臼」になること。
そういう教訓を得た、としておく。

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