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辻村深月『傲慢と善良』を読んで

辻村深月先生は、好きな作家の一人だ。
本日、『傲慢と善良』を読了。

傲慢と善良 (朝日文庫) 文庫 – 2022/9/7
辻村 深月 (著)
傲慢と善良

内容紹介
婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。
その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。
生きていく痛みと苦しさ。その先にあるはずの幸せ──。
2018年本屋大賞『かがみの孤城』の著者が贈る、圧倒的な"恋愛"小説。

「人を好きになるってなんなんだろう」
「読み終わったあと、胸に迫るものがあった」
「生きていく中でのあらゆる悩みに答えてくれるような物語」

「この小説で時に自分を見失い、葛藤しながら、何かを選び取ろうとする真実と架と共に私たちもまた、地続きの自由へと一歩を踏み出すのだ」
――鳥飼茜さん(漫画家)

絶賛の声、続々。

とにかく、辻村先生の作品は、読み始めたら、ページをめくる手を止めることができない。
一気に読まずにはいられない。
どうなってしまうのか、どうなっているのか、どきどきしながら読み進め、いよいよ終盤に差しかかると、読み終えるのが惜しい気がして、ページをめくる速度をあえて遅くしてしまう。

後半部分で、ある写真館の話が出てくる。
そのくだりを読んでいて、あれ? これって前にどこかで聞いた話のような――と既視感を覚え、じきに思い出した。
そう、この写真館の話は、『青空と逃げる』にも出てきていた!
とても素敵な写真館およびそれにまつわる登場人物たちに、再び会うことができて、嬉しかった。
そんな、楽しいオマケ付き。

『朝が来る』は妊活がテーマだったが、今回は婚活。
妊活も、婚活も、当事者にしか分からない苦悩に満ちていて、それを丁寧に描き出してくれる辻村深月という作家の存在は大きく、その仕事は刮目すべきものだ。

読んでいて、心が痛むところも多かったが、特に後半部分は、心が解放されていく感じがあった。
人は、生きていける。
どれだけ失敗しても、どれだけ恥を塗り重ねても、そこからまた新しく、一歩を踏み出せる。
そして、結婚はきっと、よいものだ。
読んだら、結婚したくなる、かも。

朝が来る (文春文庫) 文庫 – 2018/9/4
辻村 深月 (著)
朝が来る

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