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キラキラネーム・地名版

先日、仕事で何回か沖縄宮古島の人と話す機会があった。
その会話の中で、「平良」という地名が話題にのぼった。

電話での会話に先立ち、この「平良」という地名を文字で見た時、そこには「ヒララ」と振り仮名が降られていた。
しかし、私はその振り仮名を間違いではないかと思った。
なぜなら、「平良」と書いて「たいら」と読む名前の人を過去に知っていたからだ。
平良さん」という名前はそれほど珍しくなく、時々出会う。
だから、「ヒララ」というのは何かの間違いだろうと思ったのだ。

ところが、電話口で宮古島の人は、確かに「ひらら」と発音した。
本当に、「ヒララ」だったのだ。
こう言っては何だが、少々キラキラしている。
キラキラネーム・地名版だ。

「たいら」と読むと少し重たいが、「ひらら」と読めば急に軽やかだ。
宮古島から望む大海原の景観に、よりふさわしい気もする。

「ひらら」という地名が先にあって、それに「平良」という文字を当てたのか。
「たいら」を「平良」と表記したものを、誰かが誤って「ひらら」と呼んで、それが定着したのか。
想像が膨らむ。



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テーマ:沖縄 - ジャンル:地域情報

幸せいっぱいの結婚式に参列して

この前の日曜日、職場の男子の結婚式に参列した。
新郎も新婦も終始笑顔で、二人ともとても可愛らしくて、見ているだけで楽しくて、嬉しくて、幸せいっぱいの式だった。
結婚式って、こんなに楽しかったっけ?と思うぐらい、高揚したというか、盛り上がってしまった。

もしかしたら、と思い当たったのだが、例えば自分がアラサーぐらいの若かった頃は、他人の結婚式は、正直、そんなに面白くない面があったのかもしれない。
ところが今や、本当に自分のことなどそっちのけで、密かなやっかみも悔しさも劣等感も何もなく、ただただ純粋に祝福できるようになった、のかもしれない。

うむ。
年は取ってみるものである。



テーマ:今日の出来事。 - ジャンル:日記

萩尾望都『ピアリス』感想

漫画家の萩尾望都(はぎお・もと)が、過去にペンネームを用いて執筆したという小説『ピアリス』を読了した。



内容紹介

萩尾望都が90年代に「SF作家・木下司」の名前で執筆・発表した
幻のSF小説『ピアリス』を初単行本化!

小説執筆と同時に描いた貴重な挿し絵イラストも40点掲載。

【巻末特別企画】
萩尾望都インタビュー「SF作家・木下司は私でした」

雑誌「The Sneaker Special」(角川書店/※1995年廃刊)
1994年春号・夏号・秋号・冬号に発表。全4回連載。


もともと萩尾望都は、中学生の頃から20代前半頃まで、ほとんど心酔というか崇拝していた漫画家さんだったこともあり、懐かしさも手伝って、手に取った。
読んでみて、確かにプロの小説家としては文章に稚拙さが感じられなくもなかったが、しかし、やはり「さすが」と言うべき世界観に圧倒された。
どことなく、『闇の左手』などで知られるル・グウィンの作風も想起された。
萩尾ファンにはもちろん、ル・グウィンのファンにも読んでみてほしい作品だ。

ただ、読み終えて初めて知ったのだが、これは、連載していた雑誌が休刊になってしまったためか、未完のままで止まっているのだ。
巻末の著者インタビューで、「このあと、こう展開するはず」的な内容が多少語られているところから想像の翼を広げるほかないが、ややフラストレーションが残ったことは否めない。

主人公二人は、けっこうなひどい目に遭い、特に男の子のほうが受ける暴力は、なかなかに手ひどい。
彼が癒されて何らかの幸福感を得られるところまで、何とか続きを描いてもらえないだろうかと、無理を承知で願わずにいられない。
ユーロと、ピアリス
静と、動。
未来が分かってしまう悲しさと、過去が視えてしまう哀しさと、その二つを掛け合わせることによって、奇跡的に何かよきもの、温かいもの、優しいものが生まれてくれるのではないか――そう期待して読んでいた。
そんなささやかなハッピーエンドを、本を閉じたあと、心の中で夢見ることのできる、夢見続けることのできる、作品だった。



テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

ドラマ「黒革の手帖」の今後の展開に期待

ドラマ黒革の手帖」が、嫌な展開になってきた。
せっかく、悪い奴ら(という括り方も乱暴ではあるが)から金をせしめて(言葉が汚く申し訳ないが)のし上がろうとしていたのに、思わぬ不覚をとったものだ。
しかし、少しばかり欲が過ぎたのと、焦りすぎて慎重さを欠いたことが目下の敗因だろう。
まだ挽回できると信じている。
これで破滅して終わりでは、話が単純すぎて、大して面白くない。
……と、原作も読まず、これまでのドラマ化作品も観ずに来たため、この先のストーリーが全く読めず、すっかり堪能している。
武井咲(えみ)の悪女ぶりも板についてきた感じでほれぼれする。
それでも、どこか清純さが見え隠れするのも心惹かれる。
何を演じても魅力的な、好きな女優さんの一人だ。
今後の展開に期待。



テーマ:テレビドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ

ドラマ「やすらぎの郷」に登場する中島みゆきの楽曲ほか

ドラマやすらぎの郷(さと)」を観ているが、つくづく倉本聰中島みゆきに心酔しているのだな、と感じる。
主題歌「慕情」はもちろん、ほかにもしばしば挿入歌として彼女の曲が使用される。
時には、登場人物たちが合唱したりもする。

昨日、一昨日あたりも、妙に心に響くロック調のBGMが流れてきた、と思ったらそこへ中島みゆきの歌声がかぶさってきて、彼女の楽曲であることが分かった。
聞いたことのない曲だったので、新曲なのかもしれない。
もしかすると、近々リリースされるという主題歌「慕情」のカップリング曲「人生の素人」というのがあの曲なのだろうか?
全然違うかもしれないが、あの曲はなかなかよく、私も気に入っている。
もしあの曲が入っているならCDを購入してもよい気がしている。

ちなみに、けっこう重要な登場人物の名前を「アザミ」としているのも、「アザミ嬢のララバイ」を想起させる。
当然、それを意識してのネーミングだろう。
若い女性で「アザミ」なんて、あまりない名前だ。

何にせよ、「やすらぎの郷」は、老人たちを巡ってありとあらゆる興味深い出来事が次から次へと起き、まだまだ目が離せない。
引き続き注目したい作品だ。



テーマ:テレビドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ

映画「花戦さ」感想

1カ月ほど前になるだろうか。
大学時代の友人が勧めてくれた映画花戦さ」を観に行った。
もう上映日が残りわずかで、上映館も都内で2館ほどになり、上映回数も1日1回、しかも私が観に行った日はうち1館が休映だったこともあってか、なかなかの観客の入りだった。
作品の性質上、やはり年配者が多めではあったが、年配者といっても昨今はみな若くて元気で活動的だ。
見ていて勇気が湧く。
願わくは私も生涯現役を貫いて、逝く時は必ずやポックリとサッパリと逝きたいものである。

さて、映画のほうだが、美しく、楽しく、かつ、人生の悲哀や理不尽さから来る切なさ、悔しさなど、さまざまな感情、さまざまな要素が盛り込まれながら、全体として、無理なく楽しめる作品になっていた。
一つ感じたのは、やはり秀吉の晩年は残念だったな、ということ。
晩節を汚す、というのは、きっと、こういうことを言うのだろう。
千利休も、ずいぶん不運だった。
この二人は、出会わないで済めば互いにもっと幸福だったのかもしれない。
でも、出会うべくして出会ったのかもしれないし、ある意味、どうしようもなかったのかもしれない。
その中で、花という形を通して戦いを挑んだ主人公の姿は、蟷螂の斧のようでもありながら、観る者に、少なくとも一種のカタルシスを与えてくれるものではあった。
それによって、何がどうなるものでもなくとも、餞(はなむけ)にはなったろうし、何もできずにただ忸怩たる思いに苛まれるのに比べれば雲泥の差だ。

こういうことがあった時に、自分ならどうするか、例えば千利休の立場にあったら、もっと長いものに巻かれる道を選んで生き延びたのか、あくまで自分を曲げようとしなかったか、また主人公の立場であったら、もっと何かができたのかどうか、そして秀吉の横暴をなぜ誰も止めることができなかったのか、誰が、何が悪かったのか等、いろいろ考えさせられる。
いい映画だった。





テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

アクエリアスゼロとカロリーゼロでない普通のアクエリアス

職場で、アクエリアスゼロの2リットル入りペットボトルを買ってきて机に置き、氷をゴロゴロ入れてキンキンに冷やしてゴクゴク飲んでいる。
(「グラスに」と言いたかったところだが、実際は愛用している「湯呑みに」だったので、そこは伏せておくことにした。と書いたことにより、まったく伏せたことになっていないわけだが。)
(そしてやたらと擬音を連発してしまい恐縮ではある。)
何しろカロリーゼロなので、安心してたくさん飲んでしまい、2リットル入りのペットボトルでも、半分ぐらいはあっという間になくなっていたりする。

今日も、飲みかけのペットボトルがすでに残量半分ほどになっているのに気づき、昼休みに新たなペットボトルを買い込んだ。
ところが、買ってきたものと、飲みかけのものとで、ラベルのデザインや色が違う。
よくよく見てみると、なんと!
半分まで機嫌よく飲み進めてきた机上のペットボトルは、カロリーゼロではない、ただのアクエリアスだった……!!

迂闊。
カロリーゼロだと思い込んで、想定外のカロリーを知らず知らず摂取していた。
どうせカロリーを摂取するなら、どうしても食べたいチョコレートとかアイスとか駄菓子とか(食生活の貧困を示すような列挙でまたまた恐縮ではあるが)で摂取したい。
単なる甘い飲み物などで余分のカロリーを摂取したくなどないものだ。

しかしまあ、100歩と言わず50歩、いや30歩ぐらい譲って、アクエリアスであれば、それなりにサプリメント的な要素を補給することができるから、何の意味もなく(と言っては過言かもしれないが)甘いだけのジュース的なものに比べれば、まだ摂取する価値があると言える。
ということで、飲みかけの、カロリーゼロでないアクエリアスも、「カロリーがあるのだぞ」と自戒しながら、氷をゴロゴロ入れてキンキンに冷やしてゴクゴク飲んでいくこととしよう。

そして、今後は店頭で手に取る時に、よりいっそうカロリーゼロのものか否かによくよく留意して、購入することとしよう。



テーマ:ドリンク - ジャンル:グルメ

ドラマ「ウツボカズラの夢」が面白い。

最近始まったドラマで、「ウツボカズラの夢」というのが面白い。
オトナの土ドラ」という枠で、土曜の23時40分から、フジテレビで放送されている。
先日、2回目が終わったところ。
原作は、コチラ。

ウツボカズラの夢』(乃南アサ


前にチラッと感想を述べた「黒革の手帖」も同様だが、「何も持たない最下層から、自分の才覚一つでのし上がっていく」みたいな物語が、どうやら私はぞくぞくするほど好きなようだ。
主人公がちまちまと金勘定をしていて、それが徐々に増えていくのも、ある種の快感を覚える。
バイト仲間の不正を店長にチクったり、人の弱みを握って取り入ったり、とにかく生き延びるために手段は選ばない、なかなかにえげつない部分もありながら、主人公を演じるのが志田未来なので、不快感なく見ることができる。
今後の展開に期待。

テーマ:テレビドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ

『往復書簡 初恋と不倫』(坂元裕二)感想

これも、夜寝る前に少しずつ読み進めていて、本日、読了した。

『往復書簡 初恋と不倫』(坂元 裕二)



「初恋」をテーマとした1編「不帰〔かえらず〕の初恋、海老名SA」と、「不倫」をテーマとした1編「カラシニコフ不倫海峡」の、合わせて2編で構成されている。

そもそも、これを読みたいと思った理由の一つは、著者が、最近では「カルテット」、少し前では「Mother」など、心に残るドラマ作品を数多く手掛けてきた脚本家だからだ。
ああ、あの数々のドラマ脚本家の小説作品か、それならぜひ読んでみたい、というのが動機。

それもあってか、登場する男女の、特に女性のほうは、どうしても「満島ひかり」のイメージになりがちだった。
「初恋」のほうの1編は、男性は瑛太のイメージ。
「不倫」のほうの男性は、もう少し年上の、そう、浅野忠信みたいなイメージだろうか。

初恋のほうの1編は、悲しみに彩られてはいるけれども透明感があり、美しかった。
不倫のほうの1編は、同じく悲しみに彩られながらも、より陰惨で、沈鬱で、やりきれない感覚が残った。

それでも、生きてゆく」や、「Woman」や、「カルテット」や、著者の手掛けたドラマ作品をさまざまに髣髴とさせるくだりが多々あり、ファンにとっては堪能できる一冊になっているのかもしれない。
個人的な感想を言えば、少々食傷気味の気分だ。
「この人の世界観に、これ以上はもうあまり深入りしたくないな」という気持ちになった。
この人の描きたいものは、絶望の中に最後の最後に残された一筋の希望、なのかもしれない。
しかし、「絶望」の部分が深すぎて、ややつらい。
もちろん、現実的に起こりうる絶望ではあるのだけれども、それにしても少しつらい、かもしれない。
あまり心を揺さぶられすぎないように向き合いたい作品だった。







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素人に優しい若い噺家たち――「柳家小三治 一門会」(於・よみうりホール)感想

昼間、携帯(スマホ)から開演直前にチョロッと書いた、「なぜか落語なう」の件について、詳細を述べる。

落語1

友人から譲られたチケットを片手に、約25年ぶりの生の落語を聞きに、よみうりホールへ出かけた。
会場は満員御礼の状態で、中には和服姿の人も、ちらほら見受けられる。
年配の人が多いことは多いが、若い人も少なくない。
落語が、年代を問わず男女を問わず、こんなに人気だとは認識していなかった。
テレビやネット動画やDVDなどがいくらでも観られる昨今、こうしてわざわざ生の舞台を観に来る人が数多くいるというのは、何か心強いと言ったら変だが、好もしいものを感じた。

さて、内容について。

落語2

「元犬」と「かぼちゃ屋」がたいへんに面白かった。
あとの二つは、少し、時間を長く感じてしまった。
間合いを取りながらゆっくりと進んでいくのが、せっかちな現代人としてはまだるっこしく、没入できなかった。
若い噺家が、時事ネタを取り入れながらテンポよく進めてくれると、ついていけるのだが、通好みの名人芸には、気持ちがついていかない、そんな未熟で素人な観客だった。
柳家三三(さんざ)、柳家三之助の若い二人を、これから贔屓(ひいき)にしようと思う。



テーマ:落語・演芸 - ジャンル:お笑い

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